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知っておきたい調剤報酬の基本(2020年11月)


皆さん、こんにちは。広報委員会の大川です。

あすかコラム11月号は調剤報酬についてお伝えしたいと思います。

 

まず、調剤報酬とは病院や診療所から発行された処方箋に基づき調剤薬局において薬剤師が行う調剤行為に対して支払われる報酬のことを言います。これは、厚生労働大臣によって定められた「調剤報酬点数表」によって算出されます。

 

調剤報酬を大きく分けると以下の4つに分類されます。


*薬価基準:厚生労働大臣が定め、医薬品の品目表に規格・単位と薬価を示した価格表のこと

 

その中の調剤技術料はさらに以下の3つに分かれています。


今回は各種加算料の中から自家製剤加算について詳しく解説していきます。

自家製剤加算の算定要件とは


自家製剤加算は、個々の患者に対し市販されている医薬品の剤形では対応できない場合に、医師の指示に基づき、容易に服用できるよう調剤上の特殊な技術工夫を行った場合に算定するとされています。

 

調剤上の特殊な技術工夫とは・・・

〇錠剤を割線に沿って分割する

〇錠剤を粉砕し、散剤にする

〇主薬を溶解して点眼剤を無菌に製する

〇主薬に基材を加えて坐剤にする

 

但し、次の項目に該当する場合は自家製剤加算は算定できません。

 

1.製剤したものと同一規格(㎎)が薬価基準に収載されている場合

 


2.液剤を調剤するときに用時溶解して使用することとされている医薬品を交付時に溶解した場合

例)ピレノキシン点眼液0.005%(先発医薬品)、セフメノキシム塩酸塩液耳鼻科用1%など

 

3.既製剤を小分けにした場合

例)白色ワセリン(1容器500g)を50g容器に小分けにしてお渡し

自家製剤加算の点数について


◆内服薬および頓服薬(1調剤につき)

錠剤、丸剤、カプセル剤、散剤、顆粒剤またはエキス剤の内服薬  20点*(1週間当たり)

錠剤、丸剤、カプセル剤、散剤、顆粒剤またはエキス剤の頓服薬  90点

液剤                             45点

 

*内服薬に限り、投与日数に応じて計算されます

 例)7日まで:20点 8日~14日:40点 15日~21日:60点 ・・・

 

◆外用剤(1調剤につき)

錠剤、トローチ剤、軟・硬膏剤、パップ剤、リニメント剤、坐剤  90点

点眼剤、点鼻・点耳剤、浣腸剤                 75点

液剤                             45点

問題


▶問題1 自家製剤加算は算定できますか。算定できる場合は何点になりますか。

ピオグリタゾン錠15㎎  0.5錠 1日1回朝食後 14日分

※先発医薬品でお渡し

 

問題2 自家製剤加算は算定できますか。算定できる場合は何点になりますか。

レボセチリジン錠5㎎ 0.5錠 1日1回寝る前 15日分

※先発医薬品でお渡し

解答


▶問題1 自家製剤加算40点を算定できる。

 

<算定のポイント>

ピオグリタゾン錠の先発薬品は割線のある錠剤であり、割線に沿って分割しています。

錠剤を薬局にて分割しているため、14日分の自家製剤加算40点を算定できます。

 

▶問題2 自家製剤加算は算定できない。

 

<算定のポイント>

レボセチリジン錠5㎎の先発医薬品には割線があり、2.5mgの規格は存在しません

しかしながら、後発医薬品に2.5㎎錠が薬価基準に収載されているため、自家製剤加算の算定要件を満たしません。

さいごに


今回は各種加算の中でも代表的な「自家製剤加算」についてお話をしてきましたが、覚えることがたくさんあったと思います。

次回(2021年6月頃を予定)は、嚥下困難者用製剤加算についてお話ししたいと思います。