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ソーシャルスタイル理論(2023年5月)

新年度がスタートし、早いもので1ヶ月が経ちました。

 

今年は花粉が早いタイミングで一気に飛散したため、一時的に薬局も混雑はしましたが、長期的に花粉症で受診される患者さんは少なかったように感じます。

 

春といえば「新たな出会いがある季節」ですね。

今年は12名の新卒社員が飛鳥薬局に入社されました。

 

飛鳥薬局では、毎年1週間の本社集合研修が行われます。

その研修の中で、ソーシャルスタイル理論についての話があり、とても興味深かったので、今回は皆さんにご紹介いたします。


1.ソーシャルスタイル理論とは


人間を4つの「型」に分類するコミュニケーション理論。

これはアメリカの心理学者デビット・メリルが提唱した理論であり、診断結果を参考にすることで、その人の特徴や考え方を把握しやすくなるというものです。自己理解や他者理解をすることができ、チームビルディング*に役立つメリットがあります。

 

メンバーの能力や経験を最大限に引き出し、高いパフォーマンスを上げるチームを作ること

2.ソーシャルスタイルを知ろう


ソーシャルスタイルは「自己主張度」と「感情表現度」から以下の4つに分類されます。

 アナリティカル

適性:チームの分析官

 

理論的な思考を好み、いつも冷静に物事を考えている。データや情報を分析し、独自の見解を持つことが好き。色々考えているが、あまり発信はしないので、何を考えているか分からないと言われることがある。

慎重になるあまり、課題解決に時間がかかる傾向にある

 

 

エミアブル

適性:チームを支える調停役

 

いつも笑顔で世話好き、聞き上手なので人から相談されることが多い。人の気持ちや全体の調和を重視し、チームに必要な基本的な関係を作ることが得意なため、個人よりチームで動くことを得意とする。

意見の衝突や争いごとを気にするので、自分の言うべきことややるべきことを後回しにする傾向がある。

ドライバー

適性:チームの牽引役

 

独立心や競争心が旺盛で、明確なゴールを思い描くことができるため、何かをするときは自分が仕切ることが多い。

何事も無駄なく効率的に進めたいため、自分の思い通りにならないときはイライラする。「基準が自分」となってしまいがち

メンバーのスタイルの違いを把握することが後回しになってしまう傾向がある。

 

エクスプレッシブ

適性:チームの開拓者

 

ノリが良く、自分の好きなことや楽しいことに根注するタイプ。他の人が思いつかないような提案ができ、チームに新しい風を吹き込むことができるが、思いついたらすぐにやってみたくなるので、早とちりで失敗することがある。

自分の意思が反映されない事柄や興味のないことには消極的になる傾向がある。

 


3.自分のスタイルは?


自分のスタイルを知るために、まずは以下の質問にご回答ください。

Q1 仕事や勝負事では?

A.ライバルがいると張り切る

 

Q2 会議やグループ内での発言は?

A.率先して意見を言う

 

Q3 人と意見が違うときは?

A.自分の意見をハッキリ言う

 

Q4 人が話すの聞くときは?

A.はやいペースで話しが進む方が良い

 

Q5 仕事などで結果を出さないといけないときは?

A.スピードにこだわる

 

Q6 興味があることでリスクを伴う時は?

A.多少のリスクは恐れず行動を起こす

 

Q7 人から意見を言われるときは?

A.ハッキリ、単刀直入に言ってほしい

 

 

B.争いごとは好きではない

 

 

B.まず周りの人の意見を聞く

 

 

B.その場の雰囲気に合わせる

 

 

B.落ち着いたペースで話しが進む方が良い

 

 

B.丁寧に手順をたどることにこだわる

 

 

B.リスクを計算して慎重に行動する

 

 

B.ソフトに言ってほしい

 


Q8 人から見て?

C.ビジネスライクでクールな印象といわれる

 

Q9 顔に感情が?

C.あまり出ない、ポーカーフェイスといわれる

 

Q10 黙っていると?

C.何を考えているかわからないと言われる

 

Q11 第一印象は?

C.丁寧で礼儀正しい人と見られていると思う

 

Q12 人と話すときは?

C.淡々とクールは話し方をする

 

Q13 何かを判断するときは?

C.事実的側面を重視する

 

Q14 仕事をするときは?

C.一人で黙々と進める

 

D.アットホームで温かい雰囲気があるといわれる

 

 

D.はっきり出る、喜怒哀楽がわかりやすいといわれる

 

 

D.何を考えているかすぐわかると言われる

 

 

D.カジュアルで親しみやすい人と見られていると思う

 

 

D.抑揚をつけ、感情を込めた話し方をする

 

 

D.人の意見を重視する

 

 

D.コミュニケーションを楽しみながら賑やかに進める


該当した数を以下に記載し、グラフに値をプロットしてみましょう。


4.他者を理解する


皆さんはどのスタイルに分類されましたでしょうか。分類されたスタイルは妥当だと感じましたか。

自分のスタイルを理解したら、次は相手のスタイルも理解していきましょう。

 

相手のスタイルが分からないとメンバーの能力や経験を最大限に引き出し、高いパフォーマンスを上げることはできません。

アナリティカルとのコミュニケーション方法

 

★話の内容に根拠を持っておくこと

根拠のある話をするために実例やデータを用意

客観的な指標や納得感を重視し、精神論より分析的な会話。

 

何事も熟考して決める傾向にあるため、提案を行う際は無理に急かさない代わりに期限を設定するとよい。

 

エミアブルとのコミュニケーション方法

 

★話の内容をしっかり聞くこと

★議論より相談のような会話形式がよい

 

穏やかな性格から優柔不断な傾向にあるため、提案を行う際は選択肢を提示するよりも決断のための相談にのると良い。

 

ドライバーとのコミュニケーション方法

 

★話しの内容の明確さを重視

★結論や理由を簡潔かつ明確にすること

★自信をもって伝えること

 

負けず嫌いで人に指示されることを嫌う傾向にあるため、提案を行う際は複数の案を提示して選んでもらうとよい。

 

エクスプレッシブとのコミュニケーション方法

 

★話の内容に共感を示すこと

★リアクションを大きくとること

 

人懐っこくてノリの良い人を好む傾向にあるため、提案を行う際は、数値やデータよりトレンドや話題性を交えると効果的。