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薬局ヒヤリハット 〜一般名処方について〜 (2024年1月)

1. 一般名処方の処方箋とは?


 最近病院でもらっている処方箋に、【般】と記載されているのをご覧になったことはありませんか?この【般】が、一般名処方の意味になっています。

 

 一般名処方とは、医師が薬の商品名を指定せず、一般的な名称(有効成分の名称)で処方したもののことです。平成24年4月1日より取り入れられました。これにより、先発医薬品・後発医薬品(ジェネリック医薬品)の区別なく、有効成分・効能効果が同一のものであれば調剤することが出来ます。

 

 一般名処方の標準的な記載方法としては、

【般】 + 一般的名称(薬の成分名前) + 剤形(錠剤、カプセル剤、散剤、水剤など) + 含有量

となっています。

例) 【般】アムロジピン錠5mg

先発医薬品 :アムロジン、ノルバスク

ジェネリック:アムロジピン「○○」(○○には製造しているメーカー名等が記載されます)

2. 一般名処方のメリット


 ジェネリック医薬品を選択出来ますので、患者さんの経済的負担が軽くなります。医療費の削減にもつながるため、皆さんの健康保険の料金抑制にもつながります(最近、給料から引かれる保険料高いですよね…)。

 また、一般名処方をジェネリックで投薬する場合、内用薬については別剤形(カプセル剤→錠剤)、含量規格の変更(100mg1錠→50mg2錠)が可能ですので、薬局が備蓄している在庫の自由度も増します。結果的にデッドストックの発生を減らし、医療資源の無題遣い抑制にもつながります。

3. 一般名処方の注意点


 ただし、一般名処方ではなかった頃は起こらなかった過誤やヒヤリハットが発生しています。一般名処方は薬剤の成分名が記載されているため、名称が類似する薬剤との取り違え、剤形間違い、処方間違いに注意しなければなりません。

 

例) 【般】硝酸イソソルビド錠20mg と 【般】一硝酸イソソルビド錠20mg

商品名:フランドル(硝酸イソソルビド) と アイトロール(一硝酸イソソルビド)

例) 【般】サラゾスルファピリジン錠500mg と 【般】サラゾスルファピリジン腸溶錠500mg

こちらの薬剤は剤形違いで、適応疾患が異なることに注意が必要です。

サラゾスルファピリジン錠(先発医薬品:サラゾピリン) → 潰瘍性大腸炎、限局性腸炎、非特異性大腸炎

サラゾスルファピリジン腸溶錠(先発医薬品:アザルフィジンEN) → 関節リウマチ

) 【般】ニフェジピン徐放錠(12時間持続) と 【般】ニフェジピン徐放錠(24時間持続)

【般】テオフィリン徐放錠(12〜24時間持続) と 【般】テオフィリン徐放錠(24時間持続)

疾患のコントロール・飲み忘れ防止等のために、複数の剤形がある薬剤があります。

基本的には12時間持続の薬剤は1日2回服用ですが、24時間持続の薬剤は1日1回服用ですので、調剤・処方間違いに注意しなければいけません。

まとめ


 一般名処方についての理解は深まりましたでしょうか。

 便利な反面、今までにはなかった過誤やヒヤリハットが発生するようになってしまいました。そのミスをゼロに近付けられるように、類似する一般名を把握したり、薬品棚にラベルを貼る等工夫したりと、出来る対策に周囲のスタッフと取り組んでいきましょう。